シトリン欠損症について

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シトリン欠損症について(2020年9月13日更新)

 


 

 
 シトリンは,主に肝臓に発現するアスパラギン酸グルタミン酸輸送体であり,リンゴ酸—アスパラギン酸シャトルを構成する.このシャトルは,肝の解糖系に不可欠であり,シトリン欠損症では,肝の解糖系,脂質合成およびβ酸化が障害され, 肝細胞のエネルギー欠乏をもたらす.シトリン欠損症により惹起される新生児肝内胆汁うっ滞症(NICCD),発育不全と脂質異常症(FTTDCD),シトルリン血症2型(CTLN2)の病態について解説している.
 
 


 

  • 2. 早坂 清.シトリン欠損症の治療
     :中鎖脂肪酸補充療法の早期導入は予後を改善する
     
    •  山形医学 2021;39(2021年2月からダウンロード可能)

 
 中脂肪酸療法は,肝細胞にエネルギーを供給し,脂肪合成を促進し,リンゴ酸―クエン酸シャトルを介し細胞質のNAD+/NADHを改善し,アンモニアの代謝も改善する.また,乳児期および思春期の成長障害およびシトルリン血症2型発症の予防効果が期待される.中鎖脂肪酸は,食事とともに摂取することが重要であり,早期導入により,予後が大きく改善される.
 
 


 

 
 シトリン欠損症の病態および治療法,主に中鎖脂肪酸療法について解説している.中鎖脂肪酸療法では,肝消費エネルギー相当量を食事とともに摂取すること,早期かつ継続的な治療の重要性について記載している.果糖を含む輸液は禁忌であるが,中心静脈栄養は血糖の調節と,肝細胞への栄養(脂肪およびアミノ酸製剤)供給が行われれば安全に施行できる.持続する高血糖を回避することが重要であり,糖尿病の併発例では,血糖の調節が重要である.